若い世代の移住が増加…なぜ、ラスベガスの物件が人気なのか?

近年、アメリカ・ラスベガスでは、人口や雇用率が増加傾向にあり、住宅需要が高まっています。本記事では、人口・雇用率の推移データやS&Pコアロジック/ケース・シラー指数などから、ラスベガスの物件需要が急増している理由を考察していきます。

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米国不動産ラスベガス

雇用率の増加に伴い、人口・住宅価格が上昇

「Sin City(罪の街)」と呼ばれ、観光地としても絶大な人気を誇るラスベガス。アメリカ合衆国住宅都市開発省は、2014年から急増している雇用率に伴い、人口と住宅価格の上昇がみられると発表しています。ラスベガス地域の雇用は、2017年には1年間で3.0%も上昇した実績が報告されています。さらに、失業率は7年連続で減少し、2016年の5.8%から2017年には5.1%にまで下がりました。

ラスベガスが所在するクラーク郡の分析でも、人口・雇用増加が期待され、2018年から2019年の1年間で、2.1%の人口増加が予測されています。2018年には3万1,000人もの雇用が創出され、2019年も引き続き増加が期待されます。巨大ネット通販会社Zappos.comやAmazonといった企業に勤務する若い世代の移住に加え、自動車会社であるテスラ社の工場が所在することも、人口増加の大きな要因だとネバダ州の税務局は発表しています。

また、近郊大都市であるカルフォルニア州のロサンジェルスやオレンジ郡の住宅価格高騰も要因と考えられます。ラスベガスの住宅価格と比べ、66~97%もの値上げをみせているため、住宅価格も物価も安いラスベガスへ移動している人々が増加しているようです。

●ネバダ州の人口数の上昇率:2036年までに22.85%上昇(全米予測:15.79%―2018年 ネバダ州税務局)

●ネバダ州の雇用上昇率:2036年までに14.45%上昇(全米予測:10.87%―2018年 ネバダ州税務局)

全米平均と比べても、ラスベガスとネバダ州はともに、高い人口・雇用上昇率を誇っています。

雇用・人口が増えると同時に、住宅需要も上昇します。2017年に住宅価格は3%上昇し、新築価格は2012年から毎年平均10%上昇していると発表されました。また転売の場合、上昇率はさらに高い11%が記録され、毎年平均12%上昇しています。

今後、全米の転売価格の中央値は2.2%の上昇になるだろうと予測されているなか、12%はそれを大きく上回っています。

●2017年新築住宅平均価格:390,200ドル

●2017年転売住宅平均価格:257,600ドル(2016年平均価格:231,900ドル)―2018年 NevadaU.S. Department of Housing and Urban Development

●ラスベガス価格上昇前年同期比:12.6%(全米4.8%)―2018年 National Association of REALTORS

住宅価格の上昇を続ける「ネバダ州南部」

S&Pコアロジック/ケース・シラー指数によると、2018年9月にラスベガスの住宅価格は前年同期比13.5%増となり、全米平均の5.5%の2倍以上となりました。調査対象の20ヵ所のなかで、ネバダ州南部がもっとも急増している状態が4ヵ月続き、10ヵ月もの間、シアトルに並んで第2位を維持しました。

[図表]ラスベガスの住宅価格指数

(出典:S&P Dow Jones Indices LLC)

(出典:S&P Dow Jones Indices LLC)

住宅価格が収入よりも早い速度で上昇し続けると、購入者の資金力による問題も想定されるため、一戸建てやアパートの貸借も増えています。投資家にとってはよい状況ですね。

また、ラスベガスへ移住してくる人口も考慮し、貸借の需要は毎年上がる見込みがあり、3年後までに、新たに16,750軒が必要になると予測されています。

●貸借の空室率(アパート、一軒屋を含む):2018年6.6%(2010年13.4%)

●アパートの空室率:2017年5.5%(2010年10.1%)

●アパートの家賃平均値:2017年955ドル(全米891ドル)―2018年 NevadaU.S. Department of Housing and Urban Development

●物価の指数:96.4(全米平均100)―2016年 City Data

●ラスベガス一世帯当たりの収入中央値:51,115ドル(全米57,617ドル)―2016年 City Data

●ラスベガス家賃と一世帯当たりの収入の割合:22.4%(理想30%以下)―2018年 PwC

2019年2月16日 配信